「加納 光」の Blog

「徒然に思うこと」




2016.06.17

社会科学-3

By Kanou Hikaru


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西洋の成功理論が日本で通用しにくい理由-3


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私は、西武百貨店という流通業の会社で17年間サラリーマンをしたことがあります。社会生活も30数年してきましたが、今までに「西洋の成功論の翻訳本」を電車の中で開けっ広げに読んでいる人を見かけたことはありません。
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隣に座った人が本を読んでいたら、チラリと盗み見をするのですが、やっぱり「西洋の成功論の翻訳本」を電車の中で読んでいる人をみかけたことはありません。
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世の中には、こんなにも多くの西洋の「成功論の翻訳系のベストセラー」が登場しているのに・・・
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さらに「携帯電話」で、色々なホームページやブログなども見ることができるのに、やはり電車の中で、そのようなものを見ている人に気付いたことさえないのです。
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そのことに気付くと不思議な気がしてくるものです。どうしてなのでしょう。
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私自身がそうなのですが、やはり「日本人」にとって「成功論の本を読んでいる姿」を他人に見られたくないという心理が働いているように思います。
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数年前に「バカの壁」という本がベストセラーになりました。確かに成功論ではあるのですが「億万長者になる」とか「賢く生きる」というタイトルの本とは正反対の本です。
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その時、私は「日本人の心の中」に根強く潜んでいる「古来からの日本人としてのDNA」を垣間見たような思いがしたのです。
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私は、百貨店時代にアメリカへ研修旅行に行った事もありますし、もうひとつのブログに「アメリカのマーケティング論をベースにした内容の話」を紹介していますが・・・ かなり「職人的な内容」になってしまっています。
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事実、そもそも私は、実に「西洋かぶれ」した人間だったのです。ですから、日本人でありながら、日本人の心を長い期間忘れていました。

そして、アメリカの理論をそのまま持ち込んで日本に当てはめようと もがけば もがくほど、いちいち裏目に出てしまい、かなり日本的に加工してしまったのです。
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そもそもが、西洋理論かぶれした人間だったからこそ、この「古来からの日本人としてのDNA」に気付いて「そうか、自分もまた日本人だったのか」と、失敗を繰り返し、どん底に落ちた時に、自分自身の中に眠っていた大和民族の感覚に驚き、職人的に見つめ直すことができたのだろうと思います。
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日本人が「成功法則の本」を、まったく書いたり読んだりしないかというと、そうではありません。しかし、内容は「西洋の成功本の翻訳内容」とは、いちいち違ったディティールの「日本独特の内容の本」が多いのです。

日本人の書いた成功法則の本の核心となるものは「修行」「苦労」「失敗から学ぶ」「教訓」「技術」「継承」「改善」「和」「気働き」「思いやり」「精進」「研鑽」・・・ 

こういった内容の話は 西洋の本には登場しません。ビックリすることに「技術の継承」といった内容が登場する西洋の職人的ノウハウ本に 私は1冊も巡り会ったことがないのです。
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そもそも、日本の「成功者」は「どこの誰だかわからない」というのが大前提でした。白馬童子も、月光仮面も・・・ かの、水戸黄門さまであれ「本当の姿」を隠してウロウロしています。
 
「どこの誰かは知らないけれど、誰もがみんな知っている」・・・ これは いにしえの月光仮面のテーマソングの歌詞の一部ですが、日本の成功者というものは、こういうものなんだろうと思うのです。
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たとえば「京セラの稲森社長」が「成功」という名前のついた著書を書いていますが、正式な名前は「成功と失敗の法則」というもので、成功だけでなく「失敗」という言葉も含まれています。
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私の知る限り、ナポレオンヒルの本の中に「失敗」という言葉はありません。すべてのページに「成功」と書かれています。マーフィーの本にも「失敗」という内容に触れたモノはありません。
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唯一「失敗」という文字が出てくるページには「失敗したくないのであれば・・・」という表現があるだけで、基本的に、日本的な「失敗に学ぶ」「教訓」「改善」といった内容のページは見当たらないのです。
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近日では、納税額の高さで有名な「銀座まるかん」の斎家一人さんの「成功法則」が人気ですが、その中身は「村で一番の人気者になるには、バカなフリをしてニコニコして明るく生きているのが一番!」というような内容の本ばかりです。
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それが「出る釘は打たれる村文化・日本」の成功のルールだったのだろうと思いますし、当然、世界最長の2500年もの歴史のある国家、その紡いできた歴史や文化上に現在がありますから、現在でもその価値観で世の中が動いているという証明にもなるのでしょう。
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では、どうすれば日本の文化や価値観の中で成功できるのか・・・という話になるのでしょうが・・・ そのあたりの話を次回、もう少し 詳しく説明してみたい・・・ そのように思っています。
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まず 売れる人を 育てる
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