
会長兼顧問/ 伊吹 卓

テキスト著/ 加納 光
セミナーの概要
日本は独特の国だから、独特の経営術が必要になる。
日本というマーケットは独特の文化と「価値基準」を持ち合わせている特殊な国です。たとえば、会社がトラブルを起こしてしまった時、クレーム等が寄せられた時、世界的には「正当化」するのが基本となっています。つまり「自分の非を認めない」わけです。こうしなければ「膨大な賠償責任」がついてまわるからです。ところが、日本というマーケットでこれをやると、極端な話、会社は潰れてしまいます。「潔くない」「ごまかした」といった具合に社会的評価が愕然とするほど下がってしまいます。これは「購買者」である「お客様の価値観」が全く違っているからです。また、アンケート調査なども同じケースが見られます。世界的には、アンケートには本当のことを書く。というのがセオリーです。しかし、日本の購買者は、絶対というほど「思いやりをもったウソ」を書き込みます。つまり、世界基準のマーケティングリサーチを行っても、うまくいかない土壌なのです。近年、システム化、合理化などが進んでいます。つまり、世界基準を取り入れようとしているわけです。しかしながら、これが日本という土壌に合っているとは歴史的に見ても疑問です。どこかで大きな歪みが生じるような気がしてならないのです。
「伊吹 卓」からのメッセージ
「社長は賢くないと、社員にバカにされる」つまり「知力」=「指導力」とカンチガイされている経営者が非常に多いように思います。日本の経営者は「人望力」つまり「器の大きさ」で勝負するもの。いくら「知力」を磨いたところで「人望力」という「魅力」がなければ、社員は一生懸命に働こうとはしなくなります。しかしながら「知力」=「指導力」と考えてしまいやすい。ここで大きなカンチガイが生まれるのです。「社員のやる気がない」「優秀な社員がいない」「経営者ばかりが忙しい」「ヒット商品が生まれない」「業績が上がらない」などの現象は、単に「経営者のカンチガイ」が現象化されたものでしかないのです。経営者が、部下の顔をちょっと立てると、部下はビックリするようにやる気になります。日本という独特の文化を持った国には、日本式という独特の「経営手法」があるのです。アメリカの合理主義は、アメリカでこそ好循環を生み出すもので、それを全く評価基準の違う「日本」に輸入し「マネ」しようとしても、イミテーションにしかならないのです。子々孫々と受け継がれてきた「日本独自の評価基準」に照らし合わせ、現在の「評価基準」に改良を加え、企業を運営することが「経営の成功」へつながっていくのです。
〈伊吹卓〉

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