加 納 光
【 広 告 計 画 】
印刷屋さんに、「売上があがるチラシ」を作ってください。とお願いして作ってもらったけれど、そのチラシを新聞折込みで配布しても、いっこうに売上があがらない。広告代理店さんが「テレビのCM」を打つと、売上があがるといったので、信じてやってみたけれど、売上はあがらない…だまされた。などという話は、どこにでもある話です。なぜ、そんなことが起こってしまうのか…。その理由を少し紹介してみたいと思います。
図G |
図H |
図I |
![]() |
![]() |
![]() |
【図G】の解説
発注する側は、売上が上がるかあがらないか…これが一番の問題になっています。図Gの左上のところを発注したいのがお客さんの要望です。ところが、デザインをする人は「美しければ売れる」と信じています。デザインの学校の授業に「売れる・売れない」という科目はありません。教える先生もいません。どんなデザイナーでも「売れるデザインの作り方」などは習っていないのです。デザイナーさんは、力を注げば注いだだけ、美しいデザイン…。つまり、図の右下へいこうとしてしまうのです。そんなバカな?と思うかもしれませんが、これが現実です。この「売れるか、売れないか?」という分野は「マーケティング」というデザインとは別の分野になります。つまり、デザインする人とは専門が違うところに、発注側が「デザインの専門家=売れるに違いない」という勘違いから起こっているのです。
【図H」の解説
売れる、売れないの話をするのであれば、そのものズバリ!タレントさんを例に考えると非常にわかりやすいものです。少し考えてみてください。「売れている美人タレント」「売れているイケメンタレント」といえば、誰を思い浮かべますか? 次に「美人なのだけれど、あまり売れなくなったタレントさん」「イケメンなのだけれど、あまり売れなくなったタレントさん」を思い浮かべてください。 そして「美人じゃないけれど、このごろ良くテレビで見かける女性タレントさん」「イケメンじゃないけれど、この頃売れっ子の男性タレントさん」を思い浮かべてください。 ここまでは、何とかなると思いますが、「美人じゃなくて、売れていないタレントさん」が思いつくでしょうか? チラシやテレビのCMも同じです。思い出せるものは、「カッコ良い」「美しい」よりも「売れているか、売れていないか?」が問題になります。これは発注側にも錯覚があるからです。「キレイなもの=売れる」という勘違い…。チラシの効果を追いかけてみると一目瞭然です。決してキレイではないチラシやテレビCMのほうが効果があがっているケースも少なくないのです。
【図I」の解説
問題は、キレイで売れる…ここを目指したい…という方が非常に多いことです。この部分については、伊吹先生の「成功理論」と重なる部分がほとんどですので、「こちら(をクリック!)」を参考にしてみてください。
【 4回連続・満足の法則 】
さて、チラシなどの広告は、誰にむけて告知をするものか? と考えた時に、基本的には「新規顧客」を開拓するために行うもの…とは言いながら、実は、「これくらいはわかっているだろう?」という、常連客向けの内容になっていることも少なくありません。営業時間がわからない。地図を見ても初めて行く人にはよくわからない。インターネットなどの他の情報案内がない。何の売り出しなのかわからない…。そういう基本情報さえきちんと書き込んでいない広告を作りバラまいておいて、「お客さんが来ない…」と嘆いている人も少なくないのです。次に多いのが、3つ目のステップです。チラシが折り込んであるから…と楽しみにしてお店にいってみたけれど、いつもの店内と何がちがっているのか? ただ、お客さんを集めたかっただけ? という期待外れを誘う店内準備の場合もあります。悪いウワサはすぐに拡がるから恐ろしいものです。そして、試しに買う…。あくまでも試し買いです。食品コーナーで「試食」しているようなものです。ところが、試食の対応をいいかげんにすると「感じが悪い店だ」…とお客さんは離れていってしまいます。
図J |
![]() |
さて、こうやって初めていったお店(セールスマン)とのやりとりがあって満足した。たとえば500円のものを買ったら満足だった。そうして始めて、次は1000円のものを買おうか…という気持になります。1000円で満足したら、次は3000円。3000円で満足したら、やっと5000円…。ここまでくれば常連客です。美容室や床屋さんのことを思い出してください。初めていった所に、あと3回続けて行く。都合4回続けていくと、もう、他のお店を探すのが面倒になります。これが、普通のお客さん側の心理です。そうやって「常連のお客さん」を「育てていって」初めて売上が安定するのです。売り出しのチラシ=常連顧客の獲得。という発注側の都合の良い勘違いを、印刷屋さんやデザイナーさんに、いくら強要しても現実問題として、ムリをこえたムチャな都合を叶えられる人など、どこにもいないのです。
【 主力となるものは何ですか? 】
広告を作る場合、特に陥りやすいのが「自分がわかっているから、きっとみんなわかっているだろう…」という、不思議な思い込みです。主力となる商品がハッキリしてこそ、何屋さんが、何をやっているのかがわかるものです。たとえば「マクドナルドといえば?」 そうです。「ハンバーガー」ですよね。 では「吉野家といえば?」 そうです。「牛丼」ですよね。 では、ちょっとうかがいます。「御社といえば?」「そのお店といえば?」なにですか? そのことが、そのエリアに引っ越してきたばかりの人へ、そのチラシやテレビの告知でハッキリと伝わっていますか? これらの「基本的な情報」を記載せずに、あのデザイナーに発注してもダメだ。この印刷屋は売れるチラシが作れない…などといっていませんか?
その分野… 何をどのように掲載するのかは、発注する側の要望ありきで対応するのが、広告製作者の立場なのです。
もうひとつ、大切なことがあります。たとえば、お店の経営をやっている場合、広告の範疇とは、自宅からお店の入り口まで誘導する…。これが広告にできる内容です。入り口から商品、そしてレジまでの誘導は、広告ではなく「販売促進」という分野が受け持つ内容なのです。
◆ 販 促 設 計 (次のページへ進む)
◆ 販 促 計 画



